ISBN:4393495225 単行本 伊藤 はに子 春秋社 2000/12 ¥2,310

ロベルト・シューマンの妻であり、名ピアニストであるクララ・シューマンが親代わりに養育した孫娘ユーリエへの書簡集。

厳しい小言ばかりのお手紙。“礼儀作法、健康管理、倹約、「女性として職業を持ち精神的な自立をはかること」”が繰り返し説かれている。芸術一家シューマン家の次代を担う女性としてへの教育なのだから、当然ともいえる厳しさなのだが、ユーリエにはかなりプレッシャーだっただろう。読んでるこっちもうんざりするほど。

早死にした父親(クララの三男)のかわりに経済的に全て世話になり、母親はクララにとっては気に入らない嫁。母親の牧歌的で家庭的な世界と、祖母の芸術的でハイソな世界の両方をいったりきたりしていたユーリエは、その後、母親の家の隣に住む建築士と結婚する。

最高の音楽・家政教育を施された孫娘は、結局、祖母の世界“シューマン家”から離れ、母親の世界へ戻ることとなる。
ユーリエは早くに夫を亡くし、音楽教師で身を立てて子どもたちを育てあげたのだが、祖母クララが生きていたら何を思ったのだろうか。

★★★
掃除。昨日の仕入れ処理。

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