ISBN:4480062319 新書 長山 靖生 筑摩書房 2005/04 ¥756
親子の絆が揺らいでいる。結婚しない人も増えている。人間関係が苦手な若者も急増中。「他人と暮らす」生活の歴史・実態を概観し、現代に欠けているものは何か、これからの「新しい生活」を作ってゆくためにはどうしたらいいのかを探る。
自分は官舎育ちで、2DK(廊下なし、間仕切りはフスマ)に中学生まで家族4人で暮らしていた。今、あの暮らしに戻れるか、というと…できない!
90年代入って間もないころ働いていた印刷会社で、大学からの依頼で1枚のパンフレットを作った。学生向けに風呂・トイレ・台所などが共同のアパートの家主さんたちへ、今後は学生を紹介いたしません、という内容のものだった。若くて健康で金が(たとえ親の金でも)あれば、みんな我慢なんてしたくない。
自分の思い出にもあるような、家族・ムラ社会・寮生活などの「いっしょに暮らす」歴史が述べられているのだが、それを読むと「そういう住生活があったらかこそ、みんな個室のある家やワンルームマンションに住みたがるようになったんだよなー」とあらためて思った。国が貧しく、住環境も貧しく、規律に縛られた環境でもそれに付随するプライドによって、みんなそれを当然の我慢としてきたのだが、住環境の変化とともに、「いっしょに住む」ことそのものでも、その我慢は放棄されるようになっていった。
死が迫るほどの年齢でもなく、ある程度健康ならば、ほとんどの人が他人と暮らすのは煩わしい。
だが人はいつか死ぬ。著者は「相手の死」をリアルに想像することでひとは平衡感覚を取り戻し、自己抑制が容易になるだろう、と説く。そして「いっしょに暮らす」努力を放棄してはいけない、他者との関係なしに幸福はありえないのだから、と結ぶ。
★★★
梱包を必死でやり、買い物を昼までに済ませる。
午後は仕入れ処理。
親子の絆が揺らいでいる。結婚しない人も増えている。人間関係が苦手な若者も急増中。「他人と暮らす」生活の歴史・実態を概観し、現代に欠けているものは何か、これからの「新しい生活」を作ってゆくためにはどうしたらいいのかを探る。
自分は官舎育ちで、2DK(廊下なし、間仕切りはフスマ)に中学生まで家族4人で暮らしていた。今、あの暮らしに戻れるか、というと…できない!
90年代入って間もないころ働いていた印刷会社で、大学からの依頼で1枚のパンフレットを作った。学生向けに風呂・トイレ・台所などが共同のアパートの家主さんたちへ、今後は学生を紹介いたしません、という内容のものだった。若くて健康で金が(たとえ親の金でも)あれば、みんな我慢なんてしたくない。
自分の思い出にもあるような、家族・ムラ社会・寮生活などの「いっしょに暮らす」歴史が述べられているのだが、それを読むと「そういう住生活があったらかこそ、みんな個室のある家やワンルームマンションに住みたがるようになったんだよなー」とあらためて思った。国が貧しく、住環境も貧しく、規律に縛られた環境でもそれに付随するプライドによって、みんなそれを当然の我慢としてきたのだが、住環境の変化とともに、「いっしょに住む」ことそのものでも、その我慢は放棄されるようになっていった。
死が迫るほどの年齢でもなく、ある程度健康ならば、ほとんどの人が他人と暮らすのは煩わしい。
だが人はいつか死ぬ。著者は「相手の死」をリアルに想像することでひとは平衡感覚を取り戻し、自己抑制が容易になるだろう、と説く。そして「いっしょに暮らす」努力を放棄してはいけない、他者との関係なしに幸福はありえないのだから、と結ぶ。
★★★
梱包を必死でやり、買い物を昼までに済ませる。
午後は仕入れ処理。
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