失踪日記

2005年5月24日 読書
ISBN:4872575334 単行本 吾妻 ひでお イースト・プレス 2005/03 ¥1,197

評判の高い本書、ようやく入手。

カルト的人気を誇った漫画家が突如失踪→ホームレス、という噂は聞いていた。本書は、2度のホームレス生活、ガス配管工への就職、漫画家として復帰後アル中のため精神病院への強制入院生活(の前半)が描かれている。

本人も但し書きしているが、本当に悲惨なことは避けて描いているというので(それでも充分悲惨だが)、大変上質なエンターテイメントに仕上がっている。プロの表現者である業というか、何でもネタ、という観察力・表現力はホームレスになろうがアル中になろうが、そう簡単には捨てきれないものなのだろう。

「戻ってきて」くれたおかげで読めるのだが、彼を見捨てなかった奥さんの存在(この漫画ではほとんど描かれていないが、そこが“描くのを避けたところ”なのでは?)あればこそ、現在の吾妻ひでおがいる、と思う。

★★★
市内をまわって仕入れ。
先客があったようなスキ間。

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