ISBN:448002591X 文庫 中島 梓 筑摩書房 1991/12 ¥509

「フラッシュマン」というのは「ゴレンジャー」から連綿と続く特撮戦隊モノ。5人の正義の味方がよってたかって1人の悪者を袋叩きにするアレ。

作者の家庭にはTVがない。そういう家で育った中島梓の息子が、テレビ絵本で知った「フラッシュマン」に夢中になった。息子はTVのフラッシュマンは一度も観ることなく、ファンであり続ける。

そこから中島梓はヒトの「物語(ロマン)を欲する心」を考察してゆく。「文学は飢えた子どもを救えるか」という議論があるが、「文学(ロマン)は飢えは救えないが、傷ついた子どもの心を救うことはできる」ということを主軸に、シリアスに、またはミーハーに(サイドストーリーを例によって長々と創作!)論ずる。

人は物語を欲してやまないイキモノなのだ、という熱い想いが伝わってくる。

特撮ファン向けの本と思って読んだ人には不評だが、そもそもそういう内容じゃないからね。

作り手の世代にふれた箇所が面白かった。
ワルモノ側のうじゃうじゃ出てくる下ッ端が“アングラー”。地底から出現するからだが、(当時観ていた)団塊の世代のお母様はアングラー→天井桟敷→「寺山修司も死んだわねぇ…」と連想して感慨にふける。ウルトラマンのバルタン星人がシルヴィ・バルタンからとった名前、というのは有名だが、観ているお子様であった自分にはあずかり知らぬことだった。オトナになると、作り手側に同世代の雰囲気を感じることが多々ある。

★★★
ひさしぶりに朝っぱらからムカデ発見。
梱包済みの荷物を棚から畳におろしたあと、しばらくしてふと見ると、いた。

こどものときに読んだオカルト本で「カタツムリはテレポテーション(瞬間移動)できる!」というのがあって、イタイケな自分はちょっと本気にしたもんだが、ムカデの唐突な出現ぶりにはコイツらもしかして瞬間移動能力あるんじゃないの?と疑惑がぬぐえない。

火ばさみで掴み、2階からはるばる風呂の炊き口まで下りて、踏み潰したあとかまどへポイ。

暑くて疲れる。
夕方また寝る。

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