自虐の詩

2005年7月11日 読書
ISBN:4812401267 文庫 業田 良家 竹書房 1996/06 ¥591

文庫上・下巻。
ギャンブル狂いで気に入らないことがあるとすぐちゃぶ台をひっくりかえすイサオ、そんなイサオにひたすら尽くす不幸の権化のような妻・幸江(ユキエ)。貧乏で、若くもない、そんな二人の悲惨でワンパターンな4コマギャクマンガがえんえんと続く。はっきり言って飽きてくる。

ところが現在の話と平行して、徐々に幸江の生い立ちがはさまれ、彼女のこれまでの人生が語られ始めると、このマンガは徐々に大河ドラマといっていいスケールで立ち上がってくる。

前半のワンパターンにうんざりすることが、怒涛のラストへの盛り上がりをより効果的に仕組んでいるのではないかと。そのために少々忍耐づよく最初から読まねばならない。

そうして読み終えた時にこそ、ラストシーンでの「人生には明らかに意味がある」というユキエのモノローグに、深いカタルシスと滂沱の涙がセットで襲ってくるのだ。

★★★
時おり激しい雨が降るなか、隣市へ仕入れに行く。
が、甲斐なくさびしい収穫。

なんだか風邪っぽくなってもきたが、帰宅して汗だくで掃除をしたら治った。

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